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来島前に“食”の計画を忘れずに!海士町の旅を充実させるグルメについてのアレコレを、観光協会が教えます。​

​​人口約2,300人、島根県に浮かぶ離島である海士町。海の資源に恵まれた海士町には寒シマメやいわがき春香をはじめとした美味しいものがたくさんあり、グルメを楽しみに島を訪れてくれる方も多くいらっしゃいます。​

​​しかし、都会に比べお店が多くなく、営業日や営業時間が限られる海士町で思い切りグルメを楽しむためには、ちょっとしたコツが必要です。​

​​今回のnoteでは、海士町のグルメを楽しみつくすためのポイントをお伝えします!​

​​(監修・海士町観光協会)


​​まずは海士町の特産品をおさらい!​​

​​隠岐牛​

​​隠岐牛は、海士町が誇る高品質なブランド和牛です。潮風が吹き渡る海士町で、自然に近い状態で飼育されてる隠岐牛。海のミネラルをふんだんに含んだ牧草を口にしており、肉質が良いのが特徴です。海士町では約1,200頭の牛が生まれますが、市場に出回るのはその1割程度。まさに“幻の黒毛和牛”で、海士町以外の飲食店で食べられる機会はほとんどありません。​​​

いわがき「春香」​

​​いわがき「春香」は、3年の歳月をかけて耳吊方式(貝に穴をあけてロープでつなぎ、海の中に吊るす方法)で育てられます。味わいはミルキーでとても濃厚。3~5月は生で、それ以外の時期は「CAS凍結」と呼ばれる生きたままのような状態で保存できる特殊な技術で凍結したものが楽しめます。​

寒シマメ​

​​シマメとは、冬が旬の「スルメイカ」のこと。海士町グルメのひとつ「寒シマメ漬け丼」は、島で採れた新鮮なシマメを醤油漬けにしたもので、卵と絡めて食べるととても美味しいんです。こちらも先ほどの「春香」同様、旬のシーズン以外は「CAS凍結」でおいしく冷凍されたものを楽しんでいただけます。​

​​このほかにも、緋扇貝(ひおうぎがい)、アジ、海士乃塩、海士の本氣米など、海士町ならではのグルメはさまざまあります。​

​​飲食店は予約必須。来島が決まった時点で電話を​

​​海士町の食を楽しむために忘れてはならないのが「予約」。本土の飲食店とは違い、受け入れられるお客さんの数に限りがあったり、用意できる食材が日によって違ったりするため予約必須です。ほとんどのお店でWeb予約は行っておらず、電話予約が基本です。​

​​また、Googleなどの検索エンジン、食べログやぐるなびなどのポータルサイトに掲載されている店休日や営業時間が、実際とは異なるケースもあります。直前に連絡すると「その日は実はお休みで…」となってしまうこともあるため、来島が決まった時点ですぐに営業日を確認し、予約をしてしまうのがおすすめです!​

​​お店の探し方&選び方​

海士町の飲食店は「隠岐の島旅」(​https://www.e-oki.net/localfood/area/ama/​)に掲載されています。ジャンル(隠岐牛 / 海鮮 など)や業態(カフェ / 居酒屋 / スナック など)で絞り込みもできるので、まずはこちらのサイトをチェックしてみてください。​

​​「どの飲食店に行けばいいのか決められず、観光協会の窓口に相談しに来てくれる人も多いんですよ」と話すのは、観光協会の犬塚さん。窓口に連絡をもらえれば、何を食べたい気分かうかがってから一押しのお店を伝えているそうです。​

​​「お肉が食べたいと言われれば、やっぱり『​島生まれ島育ち 隠岐牛店​』。隠岐牛はもちろん、いわがき『春香』や白いかなども提供しているので、お肉を中心にいろんな海士町の特産品を楽しみたいと考える方には特におすすめしています。​

​​また、海士町の食材を使った本格イタリアンのお店『​ラディーチェ​』では、魚介類中心のコースが用意されていますが、メインを隠岐牛に変更することもできます。日によって食材の仕入れの状況が違うため確認必須ですが、お肉を食べたい方は覚えておくと良いと思います」(犬塚さん)​

​​もちろん、海鮮を楽しみたいというニーズに応えられるお店も。たとえば、港の中にある「​船渡来流亭(せんとらるてい)​」では、寒シマメの漬け丼や、アジフライとシマメげその唐揚げなどが乗ったフィッシュアンド&海士っぷす定食、定食隠岐諸島に古くから伝わる調味料「こじょうゆ味噌」が使われたこじょチーズ焼きカレーが楽しめるといいます。​

​​「『​海鮮処 味蔵​』は​​店主さんが釣った魚が料理に並ぶことのあるお店で、おすすめはご飯の中にもぎっしり刺身が詰まった海鮮丼です。​ ​お寿司屋さん『​八千代​』は、​​島で唯一お寿司をいただけるお店です。時期限定で岩ガキや隠岐牛握りを食べられることもあります。​ ​八千代は島に住むお客さんで満席のことも多いので、事前に空き状況を問い合わせてください」(犬塚さん)。​

​​隠岐の島旅には、現時点で13店舗掲載されてます。人数や食べたいもの、時間帯などでもおすすめが変わってくるので、まずは「隠岐の島旅」からお店一覧を覗いてみてください!​

海士町 | 隠岐の島旅 (e-oki.net)

​​お店までの距離にも注意!マップの有効活用を​

​​海士町の飲食店の多くが、島の北側、菱浦港に近いところにありますが、港からの距離もさまざま。徒歩2~3分というほど近い距離にあるお店もあれば、自転車で10~15分ほど、歩いて向かうのは難しいお店もあります。​

​​そんなときに参考にしたいのが、観光協会作成の「海士町グルメガイドブック」(三つ折りパンフレット)。観光に訪れた方からの「飲食店を教えてほしい!」という声に応え、2023年に犬塚さんが作成したものです。​


​​青で囲まれた3店が港から徒歩2~3分の港近辺エリア、黄色で囲まれた4店が港から徒歩5~10分の菱浦エリア、赤で囲まれた3店は自転車で10~15分の中里エリアにあります。宿泊するホテルや宿との距離感も確認して、帰りの交通手段も確保しておくと安心です。​

​​なお、本ガイドブックは紙のものを海士町観光協会の窓口で配布しています。ガイドブックをもらいながら、ぜひ窓口でもおすすめの飲食店を聞いてみてくださいね。​

​​どうしても飲食店が予約できなかったときの海士町グルメの楽しみ方

​​テイクアウト​

​​事前の予約を忘れたまま、当日を迎えてしまった――。中にはそんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんなときは、まずは気づいた時点で近くの飲食店に電話をかけてみてください。空いているお店があるかもしれません。​

​​どこも満席だったときに検討したいのはテイクアウト。先ほどご紹介した「隠岐の島旅」でテイクアウトにチェックを付けるとテイクアウトに対応しているお店が出てきます。​​

​​また「電話で問い合わせるとテイクアウトに対応してくれるお店もある」と犬塚さん。お店のその日の状況によって対応の可否が変わるため明言はできないとのことですが、万が一のときは問い合わせてみるのも手段のひとつです。​

​​さらに海士町には、週に2日ほど、お弁当を販売するキッチンカー『​Happy Kitchen Will​』がやってくる日があります。公式インスタグラムに予定表が掲載されているので、予定が合えばラッキ―。​​菱浦​​公民館前に急ぎましょう!​

​​もしもテイクアウトができなかったとしても、海士町グルメを諦めるのはまだ早い…!まずご紹介したいのが、隠岐神社の目の前にある島内唯一のパン屋さん「​お土産と手仕事のお店 つなかけ​」で販売される手作りパン。あまい菓子パンからピリリと辛いカレーパンまで、いろんなパンを楽しめます(冬季は休業)。​

つなかけに並ぶ手作りパン

​​商店・自動販売機​

​​つなかけが閉店時間(17時)を迎えたあとの最終手段は、19時まで営業している商店をめぐること。港にある「​島じゃ常識店​」はコンビニの役目を果たすお店で、島ならではのスイーツや軽食のほか、普段食べているような食べ物も手に入れることができます。そのほかの島内の商店でも食品を販売しているので、困ったときには一度訪れてみてください。​

島じゃ常識店

​​「商店の閉店にも間に合わなかったときには…」と犬塚さんが教えてくれたのが、港から徒歩10分ほどの場所にある自動販売機。ハンバーガー、チーズバーガー、大判焼き、ワッフルなど8種類が24時間購入できるといいます。​

​​「この自販機が登場したのは約1年前。これまで海士町には食べ物を販売する自動販売機が無かったので、新聞にも取り上げられました。せっかく海士町に来たなら新鮮な海鮮も食べてほしいところではありますが、珍しい自販機での食事は海士町での良い思い出になるはずです。ぜひ探してみてください!」。​

​​来島​​タイミングが合えば楽しんでほしい!月1開催「まるどマーケット」​


​​最後に、常設のお店ではありませんが、月に1回開かれる海士町のグルメイベント「まるどマーケット」を紹介します。​

​​まるどマーケットは、毎月第一土曜日に行われているイベントです。マルシェのような雰囲気で、パンや野菜、海産物など、さまざまな食べ物を楽しむことができます。​

​​たとえば、金曜と土曜だけ東地区で営業しているベイクショップ「​アヅマ堂​」のパンやスイーツ。「​海士物産​」のサザエコロッケ。海士町で育った「崎みかん」。普段は海士町のさまざまなエリアで売られているおいしいものたちが本マルシェに集合しているので、お昼ごはんだけでなく、晩ごはん分のグルメまで購入してしまうのもいいかもしれません。​

​​開催場所は月によって異なるため、まるどマーケットFbページからのお知らせをご確認いただいてからお越しください。​

​​▼まるどマーケットの詳細についてはこちら​

​​観光協会直伝。海士町グルメを楽しむための注意点​

​​最後に観光協会の犬塚さんに、海士町グルメを楽しむための注意点を聞きました。​

​​「海士町には、日曜日・月曜日を定休日としている飲食店がたくさんあります。どの曜日にもいえることですが、特に日曜日に遊びに来る場合は、忘れずに事前に電話連絡をしておきましょう。​

​​どうしてもお店の予約に関して不安があるという場合には、宿を探す時点で『夕食・朝食つき』のお宿を探すのが安心です。宿のご飯でも、海士町で採れた食材を使ってくれるところは多いので、海士町グルメは十分に楽しめると思いますよ。​

​​また、クレジットカード使用不可のお店も多いため、来島の際には現金をお持ちください!」​

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​​魚やお肉にとどまらず、野菜やカレー、パンまで、海士町にはさまざまなグルメがあります。ぜひ来島前に、「これが食べたい!」と思えるものを見つけていただき、海士町の食を旅の楽しみのひとつにしていただければと思います。​


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