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島から"本氣"を贈りたい

みなさん、初めまして!10月から海士町役場 地産地商課に所属しています、島体験生の吉盛 唯織(よしもり いおり)です。

地産地商課では、主に海士の本氣米 あまのほんきまいについて取り組んでいて、現在はお歳暮の企画を進めている真っ只中です!

出身地は福岡県北九州市。小学校から大学まで地元の学校に通い、今まで21年間ずーっと実家でぬくぬくと生活していました。

普段は仕事・大学の勉強・就活の三つを同時並行で行っています。地元での大学生活とは真逆と言っても過言ではないくらい忙しい日々ですが、毎日が新鮮で日記を書く筆が止まりません😊

(飽き性で、これまで何度も日記を書こうとしても一日目で止まっていたのに、もう書き始めて3ヵ月が経とうしています……。)

左:日記。恥ずかしいのでぼかしてます(笑)
右:地産地商課のこと、本氣米・崎みかん・島かんぺについてなどの勉強メモ
島に来てから書くことが増えました。ノートは二冊目に突入しています。


海士町に来てから「自分はどんな仕事がしたいんだろう」と考え始めたのですが、

「『食』は『衣・食・住』にも人間の三大欲求の中にも入ってる……🤔
つまり、人間が生きる上で最も大切な要素なのでは????😲
そんな『食』の土台を支える仕事をしてみたい!!!😆」

と思ったのがきっかけで、地産地商課で働くことに決めました。

今回は、現在私が "本氣" で取り組んでいるお歳暮企画について、お話させていただけたらと思います。


たくさんの躓き

元々、私は大学ではまちづくりや地域活性化について学んでおり、高校生のころから地域イベントの企画などをやっていました。

地産地商課で私の上司となる石塚さんと初めてお会いした際に、「この経験が役に立てればと思います」とお話したところ、有難いことに、新人の私に(しかも体験生という短い期間にも関わらず、)とても大きなお仕事をいくつか任せていただけることになりました。

その中の一つとして、配属後最初に与えられた仕事が『本氣米を使ったお歳暮企画』です。

隠岐牛の堆肥といわがき春香の牡蠣殻を使用したミネラル豊富な土壌で育つ、海士町の "本氣" が詰まったお米。それが『本氣米』です。

海士町役場HP:2016年秋、「海士の本氣米」ついにデビュー! 


そんな本氣米を使ったお歳暮の企画を来たばかりなのに1から100まで任せていただけることになりました。
とても有難い話です。

商品を扱う企画は初めてだったのですが、アイデアを考えること自体はとても好きだったので、当初はとてもワクワクしていました。当初は。

……現実はそんなにうまくいくわけがないですよね^^


躓きポイント①:知識0からのスタート

先程も記述したように、商品を取り扱うのは初めてで、今まで私が取り組んだことのある企画はイベントや研修系の企画ばかりでした。

そんな中、数学が大嫌いで経済学から逃げていた私にとって、商品企画はまさに茨の道でした。

頂いた資料に書いてある用語の理解。そして価格の計算やお金がどう動くのかなどなど……。
書ききれないほどの知らない情報。
頂いた資料を分析し、勉強をしながら企画がスタートしました。


躓きポイント②:お中元との差別化・こだわり

また今回、お歳暮の企画を作るにあたっての条件として

・本氣米がメインのお歳暮
・島の直売所『しゃん山』と提携した形で実施
・最終的に本氣米の定期購入者が増えるように

というような指示をいただきました。


それらに加えて、個人的にお歳暮の企画を作るにあたって、以下のような私なりの構想がありました。

・お歳暮だから、お中元よりも豪華にしたい!(差別化を図りたい!)
・冬ならではの商品を取り入れたい!
・せっかくだからオリジナリティーのあるものにしたい!
・自分が両親に贈りたくなる商品にしたい!

知識を持っていない分野について学びつつ、こだわりながら進める
ということは、「他の人よりも何倍もの時間がかかる」ということです。

冷静に考えればすぐわかることなのですが、とても大きな仕事であること、知らない分野であること、そして、こだわりたい・譲れない気持ちがあること。

この三つの気持ちと、『お歳暮』を贈るベストタイミングである12月上旬~中旬に商品をお届けできるよう、間に合わせなければならないという焦燥感に悪戦苦闘していた私には考える余裕がなく、スケジュールを詰めてしまいました。


躓きポイント③:リスケジュールの嵐

スケジュールを詰めるとどうなるか。
そうです。更に焦ってしまい、空回りしてしまうんです。

一番行き詰ったのは、お歳暮のセット内容を考えることでした。

今回のお歳暮は、今年度実施されたお中元と同様に『しゃん山』と連携する形で行います。

ただ自分の好きな組み合わせで考えるのではなく、

・本氣米としゃん山の商品を一緒に組み込むこと
・しゃん山の利益を考えつつ、購入者が増えるような価格を設定すること
・写真の見栄え、文字などで魅力的に見えるように組むこと
・お歳暮の発送に間に合うように、仕入れ可能な商品にすること
・役場がお歳暮を出す意味を考えること

などなど、あらゆる視点から考える必要があります。

優柔不断な私は悩みに悩んで、セット内容考案の段階でかなりスケジュールが押してしまいました。


動くのは私。でも独りじゃない。

まだまだ書ききれない数々の躓きがあったのですが、地産地商課の方々、同じ島体験生や島留学生、島スタッフの方々、生産者の方々など、たくさんの優しい方々のサポートがあったおかげで、無事に当初予定していた受付開始日に間に合うことができました。

A. 本氣米『コシヒカリ』セット
甘みと弾力が特徴のコシヒカリと冬の特産品のセット。
B. 本氣米『きぬむすめ』セット
美しい粒としっかりとした食感が特徴のきぬむすめと、お米を引き立たせるお供のセット。
C. 本氣米 食べ比べセット
コシヒカリときぬむすめ、そして島の特産品を贅沢に詰め込んだセット。


また、当初から私が構想していたこともクリアできたと思います。

・お歳暮だから、お中元よりも豪華にしたい!(差別化を図りたい!)
価格帯をアップし、内容量もボリュームアップ。交渉してしゃん山商品以外に海士物産さんの商品も入れさせていただきました。

・冬ならではの商品を取り入れたい!
冬は炬燵にみかん!(崎みかん)そして、海士町の冬のお菓子かんぺ(島かんぺ)。海士町らしいセット商品ができました。

・せっかくだからオリジナリティーのあるものにしたい!
海士町の特産品がふんだんに組み込まれています。『海士町ならでは感』を感じていただけると嬉しいです。

・自分が両親に贈りたくなる商品にしたい!
海士町の "本氣" と『美味しい』が届きますように。喜んでくれると嬉しいなと思います。


最初のころは聞きたいことがあっても、作業中に声をけることに対して「失礼ではないだろうか」「作業の邪魔になってはいないだろうか」「お歳暮企画をやっているのは私だけだし、最後までやり遂げないと」と感じていて、思うように自分から行動することができませんでした。

海士町に来てまだ数日のころに誰かが言っていた「遠慮はいらない。配慮は必要。」という言葉が印象的だったのですが、当初はイマイチ遠慮と配慮の違いが判りませんでした。

ですが、今ならなんとなくわかる気がします。

私は、このお歳暮企画を通して、
「周りの人は私のことをちゃんと見てくれている」
「話しかけてほしい、頼ってほしいと思っている」
のだと気づくことが出来ました。

このnoteを書いている今日(11月10日(木))も、「チラシの発送が間に合わない!」とドタバタしていると、「言ってくれれば手伝ったのに!」と言って快く助けてくれました。


"本氣" のキャッチボール

本氣米は、島の農家さんが、海士町ならではの自然の豊かさをこれでもかと詰め込んだ、"本氣" のお米です。


私もその "本氣" に応えられるよう、本氣米を食べながら、自分なりに "本氣" で企画に向き合ってきました。

そんな私に応えてくださった各関係者の方々も "本氣" のまなざしを私に向けてくださりました。本当に頭が上がりません。ありがとうございます。

本氣米のおにぎり。シェアハウス近くの港で食べました。


大切なあの人に、お世話になったあの方に、そして、"本氣" で頑張っているあの人に……

海士の本氣米と特産品とたくさんの人の "本氣" が詰まったお歳暮を贈りませんか?


島との距離は離れても、気持ちはいつも近くに