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第1回公民館長会が行われました

6月になり、本土よりも3~4℃気温の低い海士町でもようやく1日半袖で過ごせる日が増えてきました。こんにちは。海士町教育委員会でインターン中の大人の島体験生、名取彩雲(なとりあやも)です。

5月中旬、海士町中央公民館島民ホールにて、第1回公民館長会が行われ、私も参加させていただきました。

公民館ってどんな場所?

社会教育の場としての公民館

みなさんにとって、公民館はどのような施設でしょうか。私は、地域に住む人が集まる場所、というイメージがある一方で、自身は海士町に来るまでほとんど馴染みのない施設でした。同じような方も多いのでは、と思い、公民館の目的や事業について少しまとめておきます。

社会教育法 第五章 公民館
第二十条 
公民館は、市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もつて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする。

第二十二条 
公民館は、第二十条の目的達成のために、おおむね、左の事業を行う。但し、この法律及び他の法令によつて禁じられたものは、この限りでない。
 定期講座を開設すること。
 討論会、講習会、講演会、実習会、展示会等を開催すること。
 図書、記録、模型、資料等を備え、その利用を図ること。
 体育、レクリエーシヨン等に関する集会を開催すること。
 各種の団体、機関等の連絡を図ること。
 その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること。

【引用:e-Gov法令検索 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=324AC0000000207】


海士町の公民館

海士町の14地区には、すべて公民館があります。
公民館は、各地区の地域共育の中心的な存在で、島の人たちにとっては とても身近な存在です。各公民館には、館長さんがいます。館長さんは、地区公民館の行うイベントの企画、実施その他必要な事務を行います。

そのため、教育委員会は館長さんの相談にのったり、運営費や館長さんの活動費を助成したりするなどして、各地区が盛んに地域共育の機会を設けられるようにサポートしています。

公民館や、それに関わる教育委員会の役割について、海士町では以下のように定めています。

地区公民館は、中央公民館の施策に即応し、又は独立に地区内の社会教育の推進の中核となる。
教育委員会は、運営費及び地区公民館長の活動費を助成することができる。

【参考:海士町例規集 (令和3年12月 島根県海士町総務課編)】


海士町ならではの社会教育である地域共育において、公民館はとても大切な場です。

 

公民館長会とは

海士町では、全地区の公民館長さんと、教育委員会職員が年に2回集まって公民館長会を開催します。
この会では、各地区の公民館活動を紹介しあったり、意見交換をしたりすることで、より良い公民館運営を目指しています。


第一回公民館長会

はじめに、今年度から公民館長さんになられた方や、新規の教育委員会職員の紹介が行われました。
その後、教育委員会より、今年度の公民館事業に関する予算等、事業計画について説明がありました。

一通りの説明終了後、各テーブルで意見交換会が行われました。今回は、今年度の地区活動計画書作成のため、各公民館での昨年度の活動や今年の活動に関する構想を共有しました。コロナ禍での活動は制限が多く、昨年度も中止になったイベントが多かったことから、各地区の重要な交流の場である公民館活動における「withコロナ」について、積極的に話し合うテーブルが多く見られました。

各テーブルに複数名の館長さんと教育委員会職員が座り、盛んに意見が交わされます。


チャレンジデー実行委員会

今年度の公民館の事業計画を練った後、そのままチャレンジデー実行委員会が行われました。チャレンジデーとは、公益財団法人笹川スポーツ財団が主催する、自治体まるごと参加のスポーツイベントです。

他の自治体と参加率を競う対戦型で、日常的なスポーツの習慣化に向けたきっかけを作ることで、住民の健康づくりや地域の活性化につなげることを目的として、年に1回開催されています。

海士町では、スポーツデー当日、各地区公民館での軽スポーツイベントに毎年多くの方が参加します。そのため、公民館長さんがチャレンジデー実行委員として協力してくださり、企画・準備から当日の運営までの中心を担っていただいています。また、教育委員会はチャレンジデーの窓口や各地区のサポートを行っています。

今回の実行委員会では、今年の対戦相手の紹介や当日までの準備についての説明、地区ごとの計画書作りが行われました。

地区ごとに取り組みやすい運動は異なります。
他の地区の意見も取り入れながら、各地区で特色あるチャレンジデーに。

発信者から:あもメモ

チャレンジデーは、海士町に来るまで知らなかったイベントでしたが、海士町では既に17回行われていることもあって、各地区ごとに色々な情報が蓄積されていると感じます。

「うちの地区は、この時間帯は参加しづらい人が多い」
「日常的にやってるこのスポーツが一番盛り上がるんだよ」

と、地区の好みなどを把握した上で構想を練り、計画書を仕上げる館長さん達の様子が印象的でした。

一方で、これまで取り組んだことのないスポーツを積極的に取り入れてくださる館長さんもいて、「当日地区の方がより楽しむためには私はどんなサポートをしたら良いかな」と、地区に合わせたオリジナルルールの提案などを通し、子どもからお年寄りまでが楽しく競技に参加できるよう頑張りたくなりました。


島との距離は離れても、気持ちはいつも近くに