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約200年以上の歴史を持つ伝統行事「崎村だんじり」。8年ぶりに継承されたその瞬間。

海士町の最南端。
崎地区では、伝統行事である「恵比須祭の風流(ふりゅう) だんじり」が8年ぶりに復活しました!

通称「崎村だんじり」と呼ばれ、約200年以上の歴史を持つ伝統的なお祭りです。

天気にも恵まれたこの日。
漁業が盛んな崎地区で、大漁を祈願します。

定置網の漁師さんや島の青年団、婦人会のみなさん。
島の料理学校「島食の寺子屋」に通う学生、島暮らしを体験している「大人の島留学生」など垣根を越えて集結しました。

8年ぶりとあって、担ぎ手にも気合いが入ります。

音頭取りが伊勢節をうたい、

あわせて担ぎ手たちも左右に手を動かしながらうたう。

すると、「チョーサイタぁぁぁ!!」
担ぎ手が一斉にだんじりを持ち上げます。
だんじり=山車を想像しますが、崎地区は道が狭く坂も多いので、屋台を担ぐこのスタイルになったのだとか。

カラフルな法被を着た女性陣も「チョーサイタ」という掛け声で担ぎ手の背中を押します。

そんなだんじりは、

ぐるりと円を描くようにまわったり、

左右に90度倒れたり、ぶらさがったり、

なんとも激しい動き!!

よく見ると…
ん??子どもが乗ってる!?

「崎村だんじり」は、「神の子」と呼ばれる地元の小学生4人が屋台に乗るんです。
屋台の真ん中には太鼓があり、子どもたちが一定のリズムで鳴らします。
出発前には、お父さんがしっかりと子どもたちをだんじりの柱に縛る姿も。

見ているほうはちょっぴりヒヤヒヤしますが、

太鼓のリズムが乱れない!!
怖さを感じさせない堂々とした姿は、さすが「神の子」です。

息がぴったりの担ぎ手は、坂を上り、

中良公園で担いだ後、

いよいよ三穂神社へ向かいます。

しかし、そう簡単には鳥居をくぐりません。

階段で、行ったり来たり攻防を繰り返したのちに、

鳥居をくぐり、

無事に三穂神社へ納められました。

しかし、ここでおしまいではありません。
だんじりを彩る「飾り花」を取り、「飾り花」をシャンシャンさせて踊る、ハライッチャ踊りがはじまります。

「ハライッチャ、ハライッチャ♪」とうたいながら、先ほどだんじりを担いだ中良公園へ。

公園では輪になって神の子、担ぎ手、女性陣全員で「ハライッチャ、ハライッチャ♪」

こうして8年ぶりとなる、崎村だんじりは無事に執り行われ、漁師町・崎地区の豊漁が祈願されました。

崎村だんじりの様子はこちらの動画からも👇

崎地区在住の大人の島留学生が素敵なnoteを書いてくれました!
歴史やルートも交えて振り返るこちらの記事もご一緒に👇

「伝統文化を絶やさない。」この思いは、海士町全体に活気をもたらしたことでしょう。

(海士町note担当:渋谷)

島との距離は離れても、気持ちはいつも近くに