切る、削る、組む。島の大工さんと手仕事体験!【こども手仕事フェスタ】
8/24(土)に海士町のあそび場あまマーレにて、こども手仕事フェスタが開催されました!!
海士町教育委員会・こども手仕事フェスタあまマーレ実行委員会からの依頼で、隠岐島前建築組合さんご協力のもと、ベンチやトレー、本棚をつくります📚
キットなどは使いません。
この長い一本の木材から手作業で作り上げていきます!
まずは島の大工さんから道具の説明がありました。
ちなみにこれは炭つぼという道具らしい…
木材を切るときの目安をつけるための道具だといいます。
作業は安全第一です!👷
お次は、のこぎりの使い方のレクチャーをしていただきました。
実は、のこぎりの刃には縦引き刃と横引き刃があるそうで、材の木目と並行に切る際には縦引き刃、木材の木目に対して垂直に切る際には横引き刃が使われるのだとか。
はじめて知る知識がいっぱいです!
いよいよ、ベンチ、トレー、本棚それぞれの班に分かれて作業開始です!
子どもたちも実際に道具を使いながら、現役の大工さんや組合OBの大工さんのサポートのもと、作業を行います。
🪑 ベンチ班 🪑
ベンチの脚をつくっているようです。
電動ドリルも使いこなします。
脚の長さが合わない⁉
そんなハプニングも
大工さんが優しく助けてくれました。
カンナ掛けにも挑戦!!
座面に使用する木材をなめらかに仕上げていきます。
金づちと釘で座面の板を固定していきます!!
手つきも気がつけば、職人さんみたい✨
実は、ベンチの材料は
町営住宅の工事で廃材となった
木材も利用しているそう🏠
木材を大切に使い切る大工さんの工夫が、
イベントでも活かされていますね。
木材の余分な部分をカットし、
仕上げにやすりをかければ、、、
ベンチの完成👏
温かみがありつつも、
手づくりとは思えない出来栄えです!
🟫 トレー班 🟫
こちらはトレーづくり。
木工用ボンドで木材をくっつけて
枠をつくっていきます。
ボンドでくっつけた木枠を
電動ドライバーを使って固定です!
木枠にはめる、板の準備も。
こちらもサイズを図り、
のこぎりで切っていきます。
板は、きれいにはまるかな???
どうやら、上手にはまったようです!
ここで、釘と金づちの出番🔨
板の固定を終えたら、やすりをかけて、
仕上げに着色剤!
木材の耐久性を向上させ、
退色や腐敗から木を守る効果があるとか。
着色剤が乾いたらトレーの完成です🎉
木目を生かした、
おしゃれなトレーに仕上がりました!
📚 本棚班 📚
本棚班ものこぎりで木材を切っています!!
切った木材を組みつける。
電動ドライバーでネジ止めです。
子どもたちも真剣な表情😊
組つけが完了したら
やすりできれいな仕上がりに✨
おやおや??密かに職人さんも本棚づくり?
職人さんは、木ダボという棒で、
ビスを隠す技を見せてくれました!
ビス留めと比べて手間と時間はかかりますが、
ビスが木の表面から見えなくなるので、
仕上がりが美しくなるのが特徴です。
これぞ、職人さんの技。
仕上げに着色剤を塗ると、
木材本来の美しさがでてきましたね!
乾いたら、本棚の完成です🙌
置き方をかえると形が変えられるデザインに
その日の気分やお部屋の雰囲気にあわせて
飾れるのもいいですね📖
🌳 カンナ削り体験 🌳
家具づくりの後は、
カンナ削り体験も実施されました!
さすが職人さん!カンナくずが薄い!!!
どうやらカンナ削りの大会で
受賞したことがあるとか🏆
「かつお節みたい!」
「僕のほうが薄く削れた~」
子どもたちも夢中の
カンナ削り体験となりました!!
若い職人さんが減っている現状
今回このイベントの背景には大工さんが不足している問題がきっかけだといいます。
大工の仕事には、高度な技術が必要となり、若い職人さんも年々減っているのが現状です
「子どもの頃から大工の仕事に触れる機会も減り、大工さんになりたいという人も減っているのではないか」そんな、島の大工さんとの会話から今回のイベントが企画されました。
イベントを振り返り、発起人の一人である楠見さんにお話を伺いました。
楠見さん:
こういうイベントは何年も前からやりたいなと思っていました。
道具に触れたり、モノをつくる機会もなかなかないからね。
子どもたちは4時間という長い時間で、どんどん技術が上達していきました。
楠見さん:
大工の仕事って表立てわからないけど、つくるだけじゃなくて、なおすこともするから「時代に残る仕事」。
これを機に大工さんになりたいなって思ってもらえたらうれしいです。
大きくなったら、海士に戻って大工さんになってほしいですね。
最後につくった家具と一緒にみんなで1枚📸
子どもたちからは、「カンナが重かった~」、「釘を打つのが楽しかった!!」などの声もあり、記憶に残る体験ができたのではないでしょうか。
切る、削る、組む。
今回の経験を通じて、大工さんやモノづくりに関わる仕事の楽しさが伝わっているといいな。
(海士町noteスタッフ:渋谷)