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令和4年度 後鳥羽院遷幸800年アーカイブ

後鳥羽上皇がお遷りになられてから令和3年で800年。
海士町には後鳥羽院に由緒を持つ、たくさんの伝承と文化があります。
一つ一つを大切な財産として、未来へつなげるべく、令和4年度もあらゆる行事が執り行われました。


抹茶強化週間 6月20日~30日 

6月25日に行われる献茶式にあわせてその前後を「抹茶強化週間」とし、島じゃ常識店や船渡来亭など海士町内にある協力店舗で、抹茶を使った新しい商品の展開をしました。スイーツやドリンクなど抹茶好きにはたまらない10日間となったのではないでしょうか。


隠岐神社献茶式 6月25日

隠岐神社で裏千家家元千宗室さんによる献茶式が行われました。
厳かな中、家元は濃茶と薄茶の2盌の茶を点じて、神前に献じました。


復曲能「篁」奉納公演 7月12日

室町時代に廃絶した幻の能の復活公演。悲運の歌人帝王・後鳥羽院と同じく隠岐へ配流された小野篁おののたかむらが後鳥羽院の前に現れるという話で、夕刻から幻想的な雰囲気の中、京都観世会によって上演されました。


ビーチカルタ大会 8月28日

後鳥羽上皇が隠岐で詠まれた歌から百首を選定した「後鳥羽院遠島百首」のかるたを使って行われた新競技です。「和歌やかるたに親しみがない人にも興味を持ってもらうきっかけとなるように」との期待を込めて、企画されました。


島一周神輿渡御 9月10日~11日 

承久3年(1221)8月5日の夕刻、海士町に遷られた後鳥羽上皇は、その翌日、船や陸路で行在所(現在の源福寺跡)にご到着されたと言い伝えられています。この言い伝えに基づき、上皇の御霊を神輿に遷し2日間かけ、海と陸から「島一周神輿渡御」を行いました。


隠岐神社桜の苗木植樹 10月15日

「後鳥羽院遷幸八百年大祭」に合わせ、神代桜の苗木が植樹されました。
記念植樹は、平成27年度の子ども議会にて「100周年をむかえる隠岐神社の桜を未来に残していこう」という当時、海士小学校6年生の児童による提案がきっかけで、実現しました。


突き牛奉納神事 牛突き大会 10月16日

承久3年に海士にうつってこられた後鳥羽上皇が牧で子牛が角を突き合わせているのをご覧になって大変喜ばれたことから、島民が上皇をお慰めするために「牛突き」を始めたと言い伝えられています。遷幸800年を記念し23年ぶりに海士で牛突き大会を開催。それに先立ち、突き牛奉納神事があり牛突き大会の成功祈願と化粧回し授与式祭典を行い、神前で奉納牛に記念化粧回しを授与しました。

今大会には、隠岐の島町より全隠岐牛突き連合会、(一社)隠岐の島町観光協会さんの全面協力のもと、なんと7頭もの突き牛が海士町に!
熱い戦いが繰り広げられました。


奉納将棋 大盤解説 プロ三棋士との十面将棋 10月23日

隠岐神社拝殿に設けられた特設会場にて、将棋のプロ棋士の久保利明九段、行方尚史九段による奉納対局が行われました。

奉納対局のあとには、子どもや将棋を趣味としている人などがプロ棋士たちから直接指導を受けられる将棋教室も開かれました。


和歌・短歌・俳句シンポジウム 10月30日

島民ホールにて和歌・短歌・俳句シンポジウムが開催されました。
今回のテーマは、「遠島御百首」の歌俳人が後鳥羽院の人間像に迫る「ターニングポイント うたの島」。
現代俳句協会理事を務めている石寒太さんをコーディネーターに、冷泉貴実子さん、三枝昻之さん、小澤實さん、宮坂静生さん、村上助九郎さんの5名のパネリストをお呼びし、パネルディスカッションを行いました。


令和4年度 第1回島の文化会議「私たちはなぜ歴史を学ぶのか~隠岐と後鳥羽院から考える~」 11月19日 

令和4年度の島の文化会議は3回あり、全日程、島民ホールにて開催されました。第1回はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代考証を担当している長村祥知よしともさんによる「歴史研究の現場~承久の乱の研究に込めた思い~」というテーマで基調講演が行われました。さらに、刀剣研究の第一人者として、ポール・マーティンさん、島内から笹鹿岳志さん、島根輝美さんの3名をパネラーとしてお呼びし、「私たちはなぜ歴史を学ぶのか? ~隠岐と後鳥羽院から考える~」というテーマで、パネルディスカッションも行いました。

時代考証を担当している長村祥知よしともさん


NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」トークライブin隠岐 11月27日 

隠岐開発総合センター島民ホールにて行われた「NHK大河ドラマ鎌倉殿の13人トークライブin隠岐」 。三浦胤義役・岸田タツヤさんと、後鳥羽上皇に仕える京武者・藤原秀康役の星智也さん、二人に加えて、三浦義村役の山本耕史さんもリモートで参加されました。


第2回島の文化会議「私たちと歴史はどのようにつながるのか?~隠岐と後鳥羽院から考える~」12月10日

第2回もNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代考証を担当している坂井孝一さんによる「承久の乱の背景と人々の生き方」というテーマで、基調講演を行われました。さらに、水無瀬神宮禰宜の水無瀬努さん、水無瀬殿研究会所属の矢吹聖子さん、島内有識者の田口耕さんをお呼びし、パネルディスカッションを行いました。


小倉百人一首「競技かるた奉納試合と体験会」3月5日

今回、百人一首の「競技かるた」を通して後鳥羽院文化に親しんでもらおうと「競技かるた奉納試合と体験会」が隠岐神社の参集殿で開催。田原五段や今若五段などの著名な選手が参加し、試合は大盤解説付きで行われました。体験会では子どもたちも決まり字を学び、楽しむ様子も。
最後には後鳥羽上皇の歌が詠まれ、境内ににぎやかな声が響き渡りました。


第3回島の文化会議「モノづくりから見る日本~隠岐と後鳥羽院から考える~」3月12日

京都国立博物館工芸室主任研究員で美術史(金工史)学者の末兼俊彦さんによる「後鳥羽院と菊御作」というテーマで、基調講演が行われました。そのあとのパネルディスカッションでは、国際日本文化研究センター教授でNHK「英雄たちの選択」にも出演されている磯田道史さん、日本刀刀匠の月山貞伸さん、島内から陶芸家の勇木史記さんが登壇。「日本のモノづくり」をテーマにした各専門家からのお話は興味深いものがありました。


『絵本・後鳥羽上皇物語』と『遠島御百首子どもかるた』普及版の発行

後鳥羽院顕彰事業実行委員会では、隠岐と後鳥羽上皇の伝承を学ぶための資料として『絵本・後鳥羽上皇物語』を発行しました。前半は子どもたちにも読んでもらえるように上皇の生涯を絵本で紹介、後半は資料編とし、海士町や各地の伝承も掲載しています。小・中学生に配られ、町内に全戸配布されました。また、令和元年に子どもかるた制作実行委員会から発行された『遠島御百首子どもかるた』の普及版が作られました。かるた取りをして、子どもたちに上皇の歌にもっと親しんでもらいたいという願いが込められています。


R4年度ごとばんさん伝統文化未来教室(囲碁、刀、琴、菓子、神楽)(通年)

ごとばんさん伝統文化未来教室は、小中学生を対象に遷幸800年を機に開催している教室です。後鳥羽上皇ゆかりの色々な文化体験を通して子供たちの感性を育むとともに、地域の歴史を背景とした交流の促進、地域人材の発掘を目指す取り組みです。後鳥羽上皇の文化を研究・継承する島外の講師や、島内での愛好家の方をお呼びし、行っています。

~囲碁~
~刀~
~琴~
~菓子~


~神楽(笛)~


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