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通学路の確認を行いました

みなさんこんにちは。大人の島体験生として海士町教育委員会でインターン中の名取彩雲(なとりあやも)です。

5月の大型連休の合間の平日に、4月から教育委員会に着任した職員さんと共に海士町内の小中学校の通学路確認を行いました。

 

海士町の通学路整備について

海士町内には、2つの小学校と1つの中学校があります。学校から遠い地区ではスクールバスが運行されていますが、何キロも徒歩や自転車で通学する児童・生徒もたくさんいます。

海士町の道路は、1.5車線の場所が多く道路幅が狭い上、街灯が少ないという特徴があります。

特に、子どもが少ない地区には1人で長い距離を通うことになる児童・生徒もおり、通学路の整備が大変重要です。そこで、海士町では例年6月に通学路安全推進会議を開催しています。この会議では、学校関係者や保護者、教育委員会職員のほか、県や町の道路整備担当や警察関係者が集い、より安全な通学路を目指して危険な箇所やその対策について話し合いを行います。

今回は、その会議に先駆け、教育委員会の職員が通学路の現状を確認しました。今年度の通学路安全推進会議の結果は、後日海士町のHPなどで公表する予定です。

 

通学路の確認で行ったこと

実際の通学路を車で徐行しながら、各学校等から出されたチェックポイントや、昨年度までに改善や対策済みの箇所を目視で確認しました。また、時には車から降り、歩行者から見た道路の様子の確認も行いました。

日頃車で何気なく通る道も、徒歩や自転車だと思わぬ危険が潜んでいることがあります。また、子どもの目線の高さでは、大人と見えている景色が異なります。点検を行ったのは快晴の昼間だったため、冬場だったら…日が落ちたら…と、想像力を働かせながら、子どもの視点で通学路を見ることを意識しました。

 

今日のひとコマ

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これから通る道路はどんなところが危ないのか、路肩に停止して確認しながら進みます。

 

発信者から:あもメモ

4月から海士町に来た私にとっては、様々なチェックポイントを回る通学路点検はスタンプラリーのようで、町内の道を覚える機会にもなりました。

田畑や山に囲まれた狭い道を通って児童生徒が安全に家と学校を行き来するためには、行政が行うハード面の整備に頼らず、町の大人が安全な通学環境をソフト面から整備することが必要不可欠だと感じます。

例えば、街灯を設置するにも、県の設置基準があったり、建設業者が限られている、という離島ならではの事情があったりと、すぐに改善できない場合もあるそうです。そのような時、すぐに安全な通学路に向けてできることは、人の行動を変えることではないでしょうか。

街灯がない場所では、車両は夕方以降普段より減速したり、普段車でよく通るところを散歩して、歩行者として道路の危ないところをチェックしたり…。それで安全になるのなら、無理矢理道を広げたり、綺麗な田畑の風景の中にたくさん柵や電柱を建てたりしなくても済む場所がある気がします。

それにきっと、海士の通学路でしか作れない思い出もきっとあるのだと思います。私の母は島根県出身で、通学中に用水路に自転車ごと転落したものの、運良くまっすぐ溝にはまって無傷だった事件を今でも楽しそうに話します。

もちろんこういうことは起こらない方が良いと思うのですが、一方でそういう危険に気をつけながら通学するというのは、都会では絶対作れない思い出ですよね。通学路の中でハード面がすぐ整備できないところは町全体の意識や行動変容で補って、安全で、子どもたちひとりひとりにとって心に残る楽しい通学路にしていけたらいいなあと思います。




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島との距離は離れても、気持ちはいつも近くに