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島を想い、未来へつなげるー奈伎良海運

みなさん、こんにちは!海士町noteスタッフです。

海運業と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?

私はこれまで漠然と「船でモノを運ぶ仕事」と思っていたのですが、ある企業さんに出会って、「運ぶ」ということは一言でまとめられるものではなく、もっといろんな魅力が詰まっていることに気づくことができました。

今回はそんな素敵な企業、有限会社奈伎良海運さんをご紹介させてください。


◆島民のために運び続ける

企業名の「奈伎良(なぎら)」は奈伎良比売神社からとったそう。

伝承によると、奈伎良姫は伊予国から船出して本海に入った時暴風雨にあい、遠くに見える一点の火をたよりに進み海士の海岸に漂着。そのまま豊田の地に永住し、当地の産土神となったという。

奈伎良比売神社・ホームページより



奈伎良海運さんは、鳥取県の境港⇔隠岐の島前3島を行き来し、島民の生活に必要不可欠なあらゆるものを運びます

■島前~境港
ドラム缶、プロパンガス、車両廃車、産業廃棄、修理機械、浦郷や海士の定置網の魚、知夫のわかめ、牧草パレット、行政廃棄の廃油とダンボールなど…

■西ノ島別府港、浦郷港~海士町
建築資材、プロパンガス、重油、一次産業肥料飼料、産業廃棄物など…


奈伎良海運の取締役、藤田さんにお話を聞きました。

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藤田朋之さん
海士町豊田出身。5年ほど前、会社の人員不足をきっかけに奈伎良海運を継承。現在は取締役を務める。小型船舶やフォークリフトの資格をもつ。


祖父が始めてから65年も経った今、当時に比べて運搬船に使う重油は高額になり、荷物の数は少なくなってしまいました…

もともと島前地域に何隻もあった海運業は、奈伎良丸たった1つに(なんと海士町には5つもあったそうです)。事業を継続するのが厳しいと感じている藤田さんですが、この奈伎良丸をなくすわけにはいかないと言います。

奈伎良丸


ーー大変な状況にある中でも、このお仕事を続けたいと思えるのはなぜでしょうか?

藤田さん:海運業は離島にとって必要不可欠です。特に、人と一緒に運べないような危険物は隠岐汽船などで運ぶことはできません。だからこそ、この奈伎良海運はなんとしてでも未来へ残す必要があるんです

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◆質の高い運搬を求めて

事業継続のため、またより良くするために、様々な工夫をしています。

例えば、大型トラックの導入。


海が荒れて船を出せない日でも、トラックをフェリーに乗せることで、物資を運搬できるようになりました。

また、本州で倉庫の借入れを計画されています。実はこれまで、運んだ地域産品が雨に濡れ、品質を低下させてしまうという課題がありました。それを解決するために、自分たちで倉庫を借りてしまおうということです。

そうすれば、今後は運んだものが雨に濡れずに済むため、品質を維持することができるようになります。しかも、品質にご満足いただけるお客様を増やすことができれば、より多くの出荷が見込まれるでしょう!

◆今後の奈伎良丸

先ほどお伝えしたように、島前の海運業者は現在この奈伎良海運さんしかいません。そのため、島の様々な事業所や島民の方々が奈伎良丸を頼りにしています。

さらに、今後20~50年は公共施設の更新が増えるため、それに伴って多くの建設資材を運ぶことになるでしょう。

奈伎良丸はこれからもっと忙しくなりそうです。


ーーどんな人に来てほしいですか?
藤田さん:運搬系でのお仕事経験がある方は早くなじめると思うので、そういった方が来て下さると嬉しいですね。でも、未経験の方でも大歓迎です!


ーーどんな人に向いていますか?
藤田さん:
免許などは仕事始まってからでも取れるので、持ってなくて大丈夫です。ただ、ある程度の忍耐力・ガッツがある人に向いてるかもしれません。船上は危険が伴うこともあり、自然と声やガタイが大きい人がたくさんいて、最初はそういった雰囲気を怖く感じてしまうかもしれません。そのうち慣れると思って頑張ってほしいですね。


ーー最後に、今後の目標を教えてください!
藤田さん:
島のみなさんの生活向上を目指して、まずは「今までなかったサービスや住民から喜ばれる仕組みづくり」を進めることです!例えば、海上が時化ても、建設資材や食料品などトラック輸送により安定的に供給できたり、通信販売を扱っている大手の運輸業者が離島へ配送できないものも海上輸送できるようにするなど。

最終的には「海士町に奈伎良丸があって良かった」とみなさんに思っていただけるような会社になれるよう、頑張ります!


◆詳しくは…

募集概要

募集人員
職種 正社員2名

雇用条件
休日:
年末年始休暇、夏季休暇、大型連休あり
選考:面接(履歷書郵送または持参)
給与・昇給等:給与等要相談

お問い合わせ
有限会社奈伎良海運
住所:〒684-0402 島根県隠岐郡海士町豊田     
電話:0859-30-3332  担当:藤田さん
メール:nagirakaiun.0723@gmail.com

 

◆おわりに

今回は、大自然に包まれながら島民の生活を支えるお仕事、有限会社奈伎良海運さんをご紹介しました。

藤田さん、お忙しい中ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!


島との距離は離れても、気持ちはいつも近くに