【海士町新庁舎プロジェクト】海士町の暮らしと歩んできた家具のルーツを探る。
11/23(土)に竣工式を控えている海士町の新しい役場。
新品の家具を買うのではなく、使われなくなった家具や島内の廃材を活用し、再生家具(リメイク家具)を設置予定です。
海士町新庁舎魅力化プロジェクトでは、「ないものはない」を体現するために、海士町の歴史とともに歩んできた身の回りにある道具や衣類を募集!
島のみなさんが提供くださった道具や衣類は、島根県江津市の家具職人チームSUKIMONOさんにご協力いただき、再生家具(リメイク家具)へ着々と生まれ変わっています。
家庭に眠る宝物、家具の思い出。
家具を提供くださった方々に家具の思い出をお話いただきました。
和箪笥、石臼、お餅つきの臼と杵を提供してくださった竹谷さん
竹谷さん:
箪笥はわしらの父と母が使っとったですわ。
親の時代からだけんね。
竹谷さん:
臼はちょっと処分するのは惜しかったね。
まだ元気だから餅をついて食べるんだけど、一人暮らしだからなかなかできん。それで思い切って出したんです。
わしらが子どもの時代だからもう70年ぐらいなんだろう。
竹谷さん:
石臼は大豆とかを粉にするのにつかっていて、ふりかけみたいにご飯にかけて食べておった。
昭和20年の8月15日に終戦になったけんね、それから10年くらいは食いもんもないし、衣類はないし不自由な時代だった。
そのときに大豆を粉にしたりして砂糖とか塩をパラパラって入れてね。
その時代は米もあんまりなかったけんね。麦が半分、あと大豆とかを米と混ぜてご飯にする。あと、蕎麦打ちをするときにつかっていたね。
和箪笥と洋服を提供してくださった串間さん
串間さん:
うちは、半農半漁。朝は漁に出て、昼からは百姓(農業)をするみたいな家でした。
私も実家に帰ってきて30年以上、もう40年近くなるかな?
箪笥はお母さんが閉まったままにしていて。
母が亡くなってもう10年が過ぎたから、そろそろ片付けようと思ってね。
箪笥のなかには、両親の着物が入っていた。
私のお母さんは病弱だったから家にいることが多くて、ずっと着物でね。
串間さん:
あと、昔は普段着とよそいきの服があったけん。
この歳になって若い時の服なんて着られへんし、私も最近はモンペが楽でね。
まだ札がついた服も結構あって。
ジーパンなんかもう履かないから溜まっていたのを処分しようと思ってて。持っていってもらって助かったわ。(笑)
ーー貴重なお話ありがとうございました!
海士町の暮らしと歩んできた、家具の物語を知ることができました。
SUKIMONOさんからは和箪笥のイメージ図も届きました🙌
こちらの完成も楽しみです!!
再生家具(リメイク家具)が、どんどんできあがっています!
島内では、計7回の家具づくりワークショップを開催しました。ご提供いただいた家具や使われなくなった道具・廃材たちが、新たな家具として再生されました🔨
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました✨
大切に使われてきた家具たち。
一部の家具は11/23(土)の竣工式でお披露目予定です。
どんなカタチで新しい役場を彩るのか楽しみですね😊
(海士町note担当:渋谷)