非日常を楽しみながらお花を生ける。未生流いけばな教室【村上家資料館】
12月2日に村上家資料館展示室にて、未生流いけばな教室が開催されました。
歴史を感じる建物に、あたたかな雰囲気の和室。
ゆったりと腰をかけ、2時間じっくりといけばなを堪能した様子をお届けします🤲
講師には淀恵甫先生をはじめ、4名の方にお越しいただきました。
参加者のみなさんはベテランの方から初心者の方まで、幅広い層の方がご参加されました。
お花を生ける前に、まずは花器を選ぶところから始まります。
それぞれお気に入りの花器の前に座り、淀先生による未生流いけばなの説明を聞かせていただきます。
今回は、未生流いけばなの中でも「格花」という様式に挑戦です。
長さの調節や、どの花をどこに生けるか、先生たちのアドバイスをもとにみなさん考えをめぐらせます。
実は、いけばな歴一年の方でもむずかしいという格花。
分からないことがあるときは、参加者のみなさん同士でも相談をしていきます。
どうやら、剣山に木のものを生けるのにもコツが必要なようです。
木の枝に十字の切り込みを入れると、剣山に生けやすくなるとのこと。
十字に切り込みを入れて、
グッと力強く!生けていきます。
「思いの外、力が必要なんだ…」参加者の方からは驚きの声も。
少しずつ次の段階へ進んでいくと、
みなさんの花器がどんどん華やかに!
お部屋の中も鮮やかに彩られていきます。
今回いけばな教室が開催されたのは、趣のある建物が印象的な村上家資料館。
主に観光客向けの資料館として運営されてきた村上家資料館を、
「地域の方にも愛され利用していただける場所」にするため、お子さん向けの習い事教室や、親子を対象としたイベントを開催されていました。
お子さん向けイベントが周知されてきたころ、
次は「一歩進めて地域の大人にも参加していただけるイベントを開催したい!」という思いで、いけばな教室が開催されることに。
海士町でいけばなを広める活動をされている未生流中山文甫会隠岐支部のみなさんのご協力を得て、今回の企画が誕生しました。
さて、完成に近づいてきた参加者のみなさんの作品たち。
最後は先生のお力を借りながら、形を整えていきます。
差し方、曲げ方、色彩や材料を選ぶのにもコツが必要な、いけばな。
完成した方から記念撮影もしっかりと!
写真を撮りながら、お互いの感想も共有します。
参加者のみなさんの作品が完成すると、最後は淀先生からお一人お一人へご講評をいただきました。
同時に手直しもしていただき、さらに洗練されるいけばなたち。
淀先生からは
「みなさん本当によく頑張りました。これからも気軽にお花を飾ってくれたらいいなと思っています。お部屋にお花があるということが、やっぱりいいですからね。
今回来てくださったみなさんも、いけばなを続けてくれたらうれしいですね。興味を持ってくれる方が増えてくれたらうれしいです。」
とのお言葉をいただきました。
最後はみなさん一礼をして、今回の未生流いけばな教室は終了です。
参加者の方からは、
「いけばな初体験だったのですが、先生方が優しくご指導してくださり、おかげさまで素敵な作品ができました。本当に奥が深い世界でした。
第二回が開催されるのであれば、参加してもっといい作品を作ってみたいと思いました。」
「大人になって一から教えてもらいながら、花器も剣山もお花も揃えていただいて…至れり尽くせりの体験でした。
お家でお花を花瓶に飾るときなども色やバランス、今回教えていただいたことを活かしてみたいと思います」などの感想が。
非日常を楽しみながらお花を生ける。
特別な時間を体験することができた、未生流いけばな教室でした。
(R5年度 大人の島留学:柿添)