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島の未来の種が生まれるイベントになりました。ーー海士町感謝祭2023@東京閉幕!

2023年6月17日。島根県本土から約60km沖合にある海士町という離島から、東京渋谷のど真ん中SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)に海士町の官民多様な若手・大人が押し寄せ海士町感謝祭2023を開催!

本日は、大大大盛況となった海士町感謝祭2023の様子をお届けします✨

作:細井すずなさん(隠岐島前高校生)


今日まで多くの取り組みにチャレンジしてきた海士町。
ここまで来れたのは海士町で暮らしているみなさんの力だけではなく、様々なかたちで海士町について考えたり、関わって下さる関係人口・還流人口といわれるみなさんのお力もあってこそ…。

そういった方々に「日々の感謝を届けたい!」「海士町を通じた大交流を楽しんでほしい!」そんな想いから、島で働く若者が立ち上がりスタートした本企画。

イベント当日は、大変ありがたいことに約100名の幅広い年代のみなさんが大集結!!

ふるさと納税寄付者様をはじめ、隠岐島前高校(隠岐島前地域唯一の高校)関係者様、大人の島留学・隠岐島前高校卒業生のみなさん、その他多様なかたちで海士町に関わって下さる方が一堂に会することとなりました。

海士町からも、大江町長をはじめとする島のベテランと呼ばれる大人たち、そして若手と呼ばれる20代のスタッフが約30名が参加!

司会は、2022年度隠岐島前高校卒業生の廣瀬惟來さん(東京都出身)・浜崎遥香さん(海士町出身)が務めてくれました✨

3月に高校を卒業したばかりのお2人。
パワフルに会場を盛り上げてくれました!!


海士町NOW

はじめに大江町長より開会の言葉をいただき、海士町感謝祭はスタート!

第1本目の企画は、その名も”海士町NOW”。
未来共創基金や大人の島留学、隠岐島前高校など海士町の"今"の取り組み紹介や、その取り組みを利用した方の生の声をお届けしました。

①隠岐島前高校
隠岐島前高校からは隠岐島前高校魅力化コーディネーターの宮野準也さんと卒業生の3名からお話をいただきました。

隠岐島前高校魅力化コーディネーター宮野さん


2008年から始まった隠岐島前高校魅力化プロジェクト。

現在では、全国から入学希望者が集まるほどの高校となりました。2023年度からは普通科改革の一手として全国初の地域共創科が創設され、毎週木曜は1日実践活動が行われ、多様な学びづくりへと繋がっています。

また、昨年度からは10月13日を「失敗の日」と定め、これまで培ってきた挑戦の土壌である島前地域を最大限に生かし、さらに生徒や教職員が失敗を恐れることなく果敢に踏み込める(=挑戦できる)よう、学校経営目標として掲げられました。

より「踏み込む」ことでかけがえのない経験をし、それを質の高い「振り返り」によって学びに昇華することで、人生の縮図となるような、かけがえのない3年間に”という願いが込められています。

卒業生のみなさんも駆けつけてくれました。
左から
谷島萌夏さん(やじまもか)
生越晴香さん(おごしはるか)
水野結子さん(みずのゆいこ)

※卒業生のみなさんからの声は後日追記にてお届けします!しばしお待ちください。


②大人の島留学
続いて、大人の島留学より還流コーディネーターのロドリゲス拓海さん、島前高校出身で元大人の島留学生でもある井出風之介さんからお話をいただきました。

2023年現在、大人の島留学に参画した若者は延べ200名を超え、年間約100名の若者が隠岐島前地域に流動的に滞在中。

そんな大人の島留学の特徴の1つとして、移住定住を前提としない滞在であることが挙げられます。地域に飛び込むハードルを下げ、選択に余白があること。就職や転職と同様に多様な働き方・生き方の選択肢の1つとしての島留学であること。

隠岐島前高校出身で元大人の島留学生の井出さん。

コミュニケーションを通じて、こうした空気感の醸成があったからこそ
大小関係ない挑戦の場として、今若者がこぞって集まる地域へと変容しているのかもしれません。

とはいえ、中山間地域や離島といった地方では担い手不足や後継者問題は大きな課題。課題を抱える現場に飛び込み、一緒にを動かし、大人の島留学を終えた後も島に残り、起業・継業・就職といった形で関わり続けてくれる方もいらっしゃいます。

実際に隠岐島前へいらっしゃった際には、こうした方々との交流もお楽しみいただきたいです!!


③未来共創基金
最後に、未来共創基金よりAMAホールディングスの田中早由里さんと、実際に未来共創基金の事業採択を受けた宇野将之さんからお話をいただきました。

島の未来を創る熱量に、「今」投資をすること。
それによって、魅力・活力ある仕事や役割が創出され、人材が島に還流し続ける。

このビジョンの実現に向けて、島民や海士町を応援してくださる方々と共創し、これを資金・経営面から支えるために設立された「海士町未来共創基金」。

AMAホールディングス田中さん


実際に採択を受け、プライベートクルージング・遊漁船事業を行っている株式会社3setの宇野さんは、島のホテルEntôがリニューアルオープンするにあたって、海士町内の既存アクティビティが果たしてニーズに合うのか、そんな想いもあったそう。

そんな時、未来共創基金の存在を聞き、手を挙げたといいます。

宇野さん
「クルージングはサンセット、サンライズ、星空、島前の4プラン。私は、飲食店をしているのでひとりでこの事業をやるのは難しく3setには私を入れて8名の船長がいます。それぞれ自分の船を持っていて海の事は知り尽くした船長ばかりで、皆が自分のカラーを出して頑張っています。」

「事業としてはまだまだ目標の数字には届いていないですがひとつのビジネスモデルとして必ず成功させて次の世代に渡せたらと思っています。」

海士町が今日まで取り組んできた様々な挑戦、そして実際にその取り組みを活用したみなさんのリアルな声を届けていただきました。

”今”、海士町でどんな人が、どの場所で、何を、どう取り組んでいるのか。

海士町で暮らしているとつい当たり前のように感じてしまう様々な取り組みや空気感。そういったものが海士町内の人々・関係人口、還流人口のみなさんの手で地道に積み重ねられ、今日に至っていることを改めて感じる時間だったように思います。


海士町ミニ未来共創基金

さて、かなり内容が盛沢山だった今回のイベント。
休憩なしのぶっ通し2時間半の後半は、全20チームに分かれ、”海士町の未来”についてブースを回りながら考えていただきました。
※休憩は随時取っていただきました。


各ブースには、それぞれの取り組みに関連するキーワードをハッシュタグとして設置。みなさんの交流の手掛かりになっていたのではないでしょうか?

それでは!!ブースの様子を一部お届けします✨

▼ まちづくりブース
大江町長をはじめ、海士町還流おこしプロジェクトに関わる課長たちと一緒に様々な意見交換が行われていました。

また、イベント当日はMUSVI株式会社のテレプレゼンシステム「窓」が活躍!

2023年6月現在海士町内には複数台の「窓」が導入されており、2023年3月には、海士町の玄関口キンニャモニャセンター2階セントラル亭(レストラン・シェアオフィス)にも「窓」が設置されました。

海士町から「窓」通じて参加!

イベント当日には、海士町から吉元副町長をはじめ、現地スタッフも島内飲食店のセントラル亭に設置した「窓」からリモート参加しました!


▼ 地産地商課ブース・海士物産ブース
当日は、地産地商課・海士物産から物販ブースも登場!
海士町の特産品や産業の担い手についてリアルな声がお届けできたのではないでしょうか?

地産地商課ブース


ちなみに、、
離島でありながら水が湧き、隠岐島前で唯一水稲栽培が盛んで、米の自給率は100%を超える海士町。そんな海士町でも昨今の米価低迷や農家の高齢化、後継者不足のため、栽培意欲の低下や離農が喫緊の課題に。

そんな課題に立ち向かうべく、海士町らしい特色ある米づくりとして動き始めた海士の本氣米オンライン販売もあるようなので是非ご賞味ください🍙

続いて、有限会社海士物産。
日常で親しまれてきた隠岐の恵み、伝統の味を「食卓に届けたい」という想いから、昭和48年に創業者が暮らす隠岐の海士町で創業。

海士物産ブース


3年ほど前からは、大人の島留学卒業生のみなさんも加わり海士物産海士支店を運営しているそう。日々の食卓に欠かせない味を届けてくれていること、様々なイベントへの出店を通じて島を盛り上げてくれていること、同じ若手が頑張っている姿に、刺激をもらっている大人の島留学生や若者も少なくないはずです。

ぜひ、海士物産の商品もご賞味ください!!


▼ふるさと納税ブース
現在、たくさんのみなさんに応援をいただをいただいている海士町ふるさと納税。

離島ならではの産品として海の幸はもちろん、隠岐ユネスコジオパークに認定されるほど豊かな自然からの恵みがお礼の品となっています。


また、ふるさと納税を通じていただいたご寄付の一部は、先ほどご紹介した「未来共創基金」として、島の未来のに繋がる取り組み・社会インフラや教育環境の整備等に活用されております。

人口約2200人という小さな島だからこそ、その大小に関係なく産業の衰退には大きなインパクトがあり、それらを持続可能なものとしていくためにも、さらに海士町は走り続けて参ります。

引き続き、今年の海士町ふるさと納税もよろしくお願いいたします!


この他
、還流・観光・地元・島の仕事・教育ブースが設けられ、仕掛人のみなさんをはじめ、会場内の海士町スタッフ・参加者のみなさん同士とで交流していただきました。

還流ブース
海士町に設置されたテレプレゼンシステム「窓」を通じて現役大人の島留学生と交流
観光ブース
Entô青山社長も!


45分間の交流&海士町の未来を考えるタイムが終わると、全20チームが5グループに分かれ、それぞれチームで考えたアイデアを発表!!

交流を通じて得たヒントをもとに多様なアイデアが続々と生まれていました。最後には、大人の島留学・隠岐島前高校卒業生が審査員となって、グループ毎に大賞を決定しました。

発表の様子

大賞をとったみなさんのアイデアを少しだけご紹介します!

①本氣米おにぎりプロジェクト
海士の農畜産物、海産物をおにぎりに詰め込み、コンビニとタイアップして販売するアイデア。美味しいおにぎりと共に熱いメッセージを届け、美味しい輪やコミュニケーションが生まれたらという想いが込められているそうです。

②島ホームステイ
修学旅行先を海士町に。島の中でホームステイしながら自然や一次産業、地域の人との交流を楽しむことで新たな交流が生まれるのでは?と考えてくださいました。

③大人の夜の島留学
Iターン、Uターンのシニアママ・マスターなど、元気な大人を呼びたいというこちらのアイデア。島内外の人と多様に交流するなかで、島と自分を発見してもらい、関係人口によるナイトエコノミーの活性化を図っては?というアイデアでした。

④大人の修学旅行
様々な大人たちを島に呼んで、いろんな体験プログラムに参加してもらい未来を感じたプログラムを選んで小口で投資してもらうというアイデア。
”今”だけでなく、島の未来を島外にいながら考えられるのが良いのでは?とのことでした。

⑤島でワーケーション
話しながら作業ができるスペースを作って、島内外の交流と島の資源の有効活用を図るアイデア。島前高校卒業生たちがしっかりしていると感じたそうで、その要因に大人と交流する機会が多さが関係するのでは?という仮説をたて、年齢に関わらず交流できる場を作ればお互いに刺激になるのではないかというアイデアでした。


大賞に選ばれたチームには、幻の牛と呼ばれる隠岐牛や海士町内で使える地域通貨ハーンなどが贈呈されました。おめでとうございます!

今回考えていただいた素敵な未来の種を、ご参加いただいたみなさんをはじめ、海士町に関わって下さる関係人口・還流人口のみなさん、海士町に暮らすみなさんと、どう実りあるものにしていくのか。ぜひお楽しみにいただけたらと思います!!


最後はみんなでキンニャモニャ踊り

そして、そして。
海士町といえば、これ!!

キンニャモニャ踊り。


これを踊らずに島へは帰れない…。というくらい、海士町を中心に親しまれている民謡・踊りであるキンニャモニャ。


しゃもじを両手に持ち、渋谷の真ん中で打ち鳴らすというかなり衝撃的な景色でしたが、海士町らしさが伝わる時間になったのではないかと思います。

8月にはキンニャモニャ祭りと呼ばれる、海士町の大きなお祭りが開催されますので、ぜひ海士町へお越しいただき、島の空気を実際に感じていただけると嬉しいです!!

最後に記念撮影!


あっという間に時間は過ぎて、海士町感謝祭2023は19時に閉幕。

▼参加者のみなさんからの声(イベントアンケートより)
「より善くしていこうと、海士町創りに各々が誇りをもって日々取り組まれている姿が、熱心なお話と心のそこからの素敵な笑顔で伝わってきて、幸せな気持ちになれました。」

「色々な人と同じ考えの人に出会えた事に感謝です。また海士町に住んでいる人と対面で話せて楽しかったです」

この他にも、たくさんの温かいお声をいただき本当にありがとうございました。

当日は、プログラム内容が30分ほど押してしまい、参加者の皆様には大変ご迷惑をおかけしてしまったこと、この場を借りてお詫び申し上げます。

「やってみたい!」と声を挙げた私たちを応援し、背中を押して挑戦させてくださったこと。力不足を感じる部分もあるなかで、たくさんの方に支えられながら1つのイベントを形にできたこと。

今回のイベントを経験や思い出として残すだけでなく、今後の糧として、さらに未来に向けて取り組んでいきたいと感じる時間になりました。

最後になりましたが、ご参加いただいたみなさんをはじめ、たくさんのお力添えを下さったみなさんのおかげで海士町感謝祭2023が無事走り切れたこと、スタッフ一同感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございました!


今回、惜しくもご参加いただけなかった方もおられましたが、イベントで生まれた種・これから生まれる種を多様な皆さんと共創しながら育てていけたらと思っております。

最後になりますが、海士町感謝祭2023に関わっていただいたすべての皆様、本当にありがとうございました!

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