海士町を再発見、つながり大発展
2022年6月19日に、第6回目となる「わがとこバスツアー」通称"わがバス"が行われました。
わがとこバスツアーは、海士町民のみなさんに海士町にある事業所を実際に訪問していただき、海士町を再発見していただくことを目的としています。
第6回目となる6月のわがとこバスツアーでは、株式会社海士、海士町複業協同組合、海士町役場に勤める若手メンバー合計13名のみなさんが参加されました。
わがとこバスツアーとは
わがとこバスツアー(通称:わがバス)は、徳島県神山町で行われている町民・町内バスツアーという取り組みが、企画の出発点です。
今回は初の試みで、いつも運営をしているメンバーに加え、参加者からも運営を有志で募り、企画・運営に携わっていただきました。
今回は、3つの事業所から若手メンバーが集まる機会でした。
同じ事業所内の繋がりはあっても、他の事業所との繋がりはあまりない…
顔は知っているけれど、他の事業所がどんな想いでどんなことをやっているのか分からない…
そんな思いが背景にあり、わがバスを通して海士町の事業所について知る機会を作ること、そして、事業所の枠を超えて若手が集まり、お互いを知ること、そこから生まれる「何か」に期待した企画です。
そこで決まった今回のコンセプトは
「海士町をもっと知る」×「事業所の枠を超えた交流機会を創る」です。
①大敷
まず初めに、崎地区の「大敷」へ。
飯古建設定置網事業部のみなさんが営む定置網漁。海士町では大敷の名前で親しまれています。
海士町の基幹漁業である大型定置網漁業は、沿岸に巨大な網(大敷網)を常設することで、様々な水産生物を漁獲します。
今日は夕方に魚捌き講習が予定されているので、大敷の方にオススメを教えていただきながら魚を選びました。
その後、定置網漁法の説明、飯古建設定置網事業部がこれから改善に向けて取り組みたいこと(働き方改革、人材確保、輸送コストなど)についてお話をお伺いしました。
揚がった魚の選別~箱詰め〜出荷の現場を実際に自分の目で見ながら、魚を購入する。ひと昔前は当たり前だった光景かもしれませんが、今の若者世代には中々こういった経験はできるものではありません。
参加者からは、「今まで魚を買いに来るだけだったが、漁の仕組みや働く方の思いを知ることができて良かった」「熱い思いの詰まった海士での一次産業に何かできることがないか探したい」との声がありました。
大敷網漁について詳しく知りたい方、ぜひこちらも見てみてください。
②潮風ファーム
次は、潮風ファームへ行きました。
潮風ファームでは、「島生まれ、島育ち、隠岐牛」の肥育が行われています。
出荷直前の牛がいる牛舎や、出産後の牛がいる牛舎を見せていただきました。
海士町では牛が放牧されているため、普段島の中で目にすることは多いです。しかし、こういった牛舎に入ることはできないので、とっても貴重な機会でした!
また、職員の方の仕事への想いや、普段は知ることのない出荷までの流れを聞くことができました。
参加者からは、「普段、命を頂いているということを改めて実感しました」「ブランドを確立しているイメージがあったので課題について伺えて勉強になった」「たくさんの労力と愛情をかけられているのが垣間見えて大きな学びになった。」との声がありました。
③お昼(明屋海岸)
お昼ご飯はピクニックスタイルで!
海士町が誇る景勝地 明屋海岸へ行きました。
本日は、亀乃のお弁当(生姜焼き弁当、ハンバーグ弁当)です。海士町民の中でも「生姜焼き派」「ハンバーグ派」と論争が止まらない亀乃の定食ですが、今回はハンバーグが先に売り切れました!
大満足の一言に尽きます。ごちそうさまでした!
④株式会社海士
お弁当でお腹を満たした後は、Entôへ移動し、株式会社海士に所属の参加者による事業所紹介をいただきました。
株式会社海士は「泊まれる拠点」として、隠岐ユネスコ世界ジオパークの拠点機能を持つ複合施設、Entôを運営しています。
自己紹介と担当業務の説明をいただいた後、実際にEntôの施設内を回りながら、業務内容、ゲストへの思い、こだわりポイント、感じている課題感やこれから取り組んでいきたいことなどについてお話をいただきました。
愛とこだわりの詰まったご説明をいただきました。
参加者からは「人の質も観光のひとつかもしれないと思った」「スタッフの職場・仕事愛が大きくて、熱量を感じた」「もっと開かれた場所になってほしい」などの声がありました。
Entô特集はこちらをご覧ください。
⑤海士町複業協同組合
続いて、海士町複業協同組合に所属の参加者より事業所紹介をいただきました。
海士町複業協同組合の組織説明、仕事の仕組み、仕事内容の紹介などお話いただきました。
複業組合は、令和2年度に新しく出来た組織です。
「繁忙期の異なる島の様々な仕事を組み合わせ、時期に応じてはたらく場所を変えていく」という組織横断的な複業スタイルをとっています。
「AMU WORKER(=職員)」が島内各地の事業所へ派遣され、主に一次産業の現場で仕事を行なっています。
派遣先の魅力、働いていて驚いたことなど、現場最前線で感じたことや考えていることをお話いただきました。
新しくできた組織だからこそ、これからどのような形で複業組合がチームとしてやっていくのか考えながら進んでいきたいというお話が印象的でした。
参加者からは「新しい働き方でこれからもっと人が増えそうだなと思いワクワクした」「派遣先事業所への『好き!』が溢れていて素敵だと思った」「『複業』という働き方のその先を見てみたい」といった声がありました。
⑥海士町役場
次は、海士町役場に所属の参加者8名より役場の紹介をいただきました。
今回は、わがとこバスツアーに参加した役場職員の所属している課の仕事について、それぞれプレゼン形式でご説明いただきました。
役場の仕事は、普段なかなか知る機会が少ないと思います。各課がどのような目的や展望をもって、どのような事業を行っているのか、課題は何かについて改めて知る機会になりました。
参加者からは、「新しい取り組み(半官半X特命担当)と色々な職員がいて楽しそう、勉強になりそう」「仕事にかける熱量が凄いと思った」といった声がありました。
聞きなれない「半官半X特命担当」については、ぜひこちらもご覧ください。
⑦魚捌き講習
最後は朝、大敷にて自分たちで買った魚を捌きました!魚捌きのプロ、役場半官半X特命担当の澤井さんによる講習会です。
参加者は、全く魚を捌いたことがない人から、プロ級の人までバラバラでしたが、無事に全員魚を捌ききり、海鮮丼の完成です!
⑧海鮮丼&1日の振り返り
最後は、みんなで作った海鮮丼とあら汁を囲みながら振り返りを行いました。
グループごとに分かれて、今日聞いた事業所の抱える課題についてお互いに意見を出し合ったり、今度バンドを組もう!一緒に飲もう!といったこれからに繋がる話で盛り上がりました。
おわりに
第6回のわがバスでは、5つの事業所にてお話を伺いました。その中で、人手不足、産業廃棄物の処理、離島という条件下での輸送コストの問題など、海士町の抱える課題が改めて見えてきました。
そして、課題が見えるだけでなく、新しい働き方による人材確保、廃棄されるものの有効活用アイディアなど、その課題に対してポジティブなアクションが生まれていることも同時に知ることもできました。
参加者からは、「見えてきた課題に対して、今日新しく出会った方と一緒に面白がりながら、自分にできることからやっていきたい」との声もありました。
「海士町をもっと知る」×「事業所の枠を超えた交流機会を創る」
今回のわがバスの目的は、見事達成できたのではないかと思います。
第6回わがバスは終わりですが、ここで出会った物事、感じたこと、参加者同士の関係性はまだ繋がったばかりです。このバスツアーを通して出会った、ワカモノたちの今後のコラボレーションにご期待ください!
飯古建設定置網事業部の皆様、隠岐潮風ファームの皆様、株式会社海士の皆様、海士町複業協同組合の皆様、海士交通の皆様、海士町役場の皆様
わがとこバスツアーを受け入れてくださり、本当にありがとうございました。
海士町を再発見、わがバス。
次回、第7回目にも期待です!
早速コラボ企画が実現!
なんと!わがとこバスツアーがきっかけで、事業所を越えたコラボ企画が今週末実現することになりました!!
Entô1周年を記念して、7月2日(土)Entôのジオラウンジにて、浜口さん(複業組合)と大山さん(海士町役場・半官半X特命担当)による、ピアノとアコギの生演奏を行います。
同じ7月2日(土)には、海士町で月に1度、土曜日に行われるマルシェのようなイベント「まるどマーケット」も17:30からEntôにて開催されますので、お時間のある方、ぜひ「まるど」の前にお立ち寄りください!