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23枚の「ないものはない」写真
「ないもの」はなくていい。大切なモノゴトはすべてここにある。島根県の離島・海士町のキャッチコピー「ないものはない」には、そんな意味が込められています。
みなさんは、「ないものはない」と聞いて、どんなシーンを思い浮かべますか?
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今年の11月に、町内の産業文化祭というイベントの中で、「ないものはない × #離島にもっと若者の環流を」と題した写真展の企画・展示していました。その作品たちを海士町noteでも公開したいと思います。
美術館気分で、気ままにご覧になってくださいね!
自然編
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牛飼いさんの軽トラの音、餌を求める牛の鳴き声、草がなびく音、一日の始まりを告げる匂い。 朝日が昇ると共にやって来る、島が動き出す音。 人の心を豊かにしてくれる物が、この壮大で何気ない景色の中に、全てある。
島外部門:あっぴーさん
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幻想的なイルミネーションも、心を奪われる夜景もない。だけど、2人で歩くだけの道は作れる。そう、トラクターならね。
島内部門:けゔぃんさん
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山の向こうのずっと空のかなたに
「幸い」住むと人はいった
ああ、われ人と探しに行きけど
涙ぐんで帰ってきた
山の向こうのもっとずっと空のかなたに
「幸い」住むと人はいった
島外部門:カール・ブッセさん
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「明屋海岸」で写真を撮影しました。一人で考え事をする時はいつもここです。何にも邪魔されない大切な場所ですが、不思議と安心するのは「海」が見守ってくれているからかもしれません。
島内部門:漁師見習い体験生さん
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海士町で自転車を漕いでいたら、種を巻いているおばあちゃんと出会い、素敵なお花を見せてくれました。「ないものはない」海士町にめっっちゃ素敵なお花、あります!!
島内部門:たくまさん
日常編
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海士町に、みんな同じの「サードプレイス」は存在しない。みんなそれぞれ、自分の落ち着く場所を探しに行く。そんな心が、サードプレイス。
島内部門:Bastian Schweinsteigerさん
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福岡から10時間かけ、はるばる隠岐へ来てくれる母と11時半に来居で待ち合わせ。10:05の内航船に乗り遅れた私。もう、終わったと絶望していたら。運よく、、フェリーしらしま10:20発が。ちょっぴりお高い内航船でした
島外部門:Mayさん
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シェアハウスの敷地内に埋もれていた石臼を復活させました。本氣米から米粉を作り、米粉パンを作りました。
島内部門:長靴さん
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沖縄に帰省した時に海士町出身の大将がいるお店に行ったのですが、そのお店の看板が海士町の「ないものはない」を思い出させる看板でした。
島外部門:アカネさん
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待機生活が始まった。 はじめの対応にあたってくれた保健所の方々、朝食のおにぎりに励ましの手紙も添えてくれた別府のお姉さま方、毎食お弁当を届けてくれた事務局の方への温かみを感じながら「ないものはないからね!」と自分たちなりに過ごした3人の10日間の記録(想い出)。
島外部門:教員住宅の1人さん
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ある日曜日。遊ぶところがない海士で過ごす休日は一日がとてもなっっっがい。だからこそ、好きな人と過ごす時間はいつも以上に幸せで。一生続けばいいなと願う一日にはちゃんと終わりがあって・・・
島内部門:あいうえおさん
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この写真のタイトルをマイナスの意に捉えるなかれ。待ち人は来ないし誰も相手にしてくれない。そんな「ないない」尽くしの環境でも、自分の快適な居場所は自分で作り出していく。そんな"潔さ"がこの一枚に凝縮されているのではないだろうか?そして何よりも、こういう一見「どうでもいい些細なこと」を見つめる姿勢にこそ、人間本来の幸せがあるのではないか?なんでもある島のなんでもない風景は、諏訪神社境内にて撮影されました。
島内部門:エンケンさん
食べもの編
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留学先でのある日の夕飯です。そこではお米を食べる文化はありませんし、もちろん炊飯器もしゃもじもありません。でも大丈夫、知恵があれば。
島外部門:したる君さん
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「ないものはない」皆さん。最初にこの言葉を受け取った瞬間を思い出してみてください。どのように解釈しましたか。私は「無いものはもうどうしようもない。愚痴愚痴と弱音を吐くでない。」と強めに一喝するような言葉だと解釈した記憶があります。それは世間一般ではこういった意味で使用されるシーンが圧倒的に多いからだと思います。でも、今回ここに込められた意味は違います。「ないものはない。つまり、ないならないということを認め、新しく作ればよい。」そうして、2021年秋冬、空前の島内ハンバーガーブームが巻き起こったようです。大きな感謝を込めて。
島内部門:島根県江津市在住のケンゴさん。
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クレープを重ねてミルクレープを作り、商店にあったチョコシロップを代用してケーキ作り!!ドロドロな文字がいい味を出してます。
島内部門:えなさん
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よく話かけてくれるお隣のおばあちゃん。この時期採れる大根の葉の美味しい食べ方を教えてくれました!いつもありがとうございます🌱
島内部門:はたけさん
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島後の高田山に登ったときに食べたケーキです!オシャレなカフェがなくても"映える"スポットはあるじゃない!素敵な場所があるじゃない!海士町を眺めながら、特等席で食べるスーパーで買ったケーキはとっても美味しかったです😊
島外部門:いろはさん
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シェアする相手がいないのなら、一本で買えばいい。そんな温もりを、アイスが教えてくれた。ないことが優しい時だってある。いないものは、いない。
島内部門:海人のひろゆきさん
人物編
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この日は急に思い立ち、たき火で晩ごはん。チキンのトマト煮込みを作り、最後、鍋に残ったスープをパンにつけて食べている彼女の顔を見ていると、私まで幸せな気持ちになりました。
島外部門:西ノ島の鯛さん
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先日、海士町内で開催したハロウィンイベントの時の1枚で、開催地区では初めてのイベントでした。ないなら自分たちでつくり、楽しいハロウィンを過ごすことができました。
島内部門:Cherryさん
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毒のある魚。神社までの道のり。エギが落ちている場所。島のことはなんでも、近所を走り回る小さな友人たちが教えてくれる。
島内部門:大人の島留学生(28)さん
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「大切なものはすべてここにある」その想い・考えは脈々と次の世代に受け継がれていくんだなと、 そんな未来を感じられる一枚を選びました。そして人がいればないものなんて、どうってことないですよ
島内部門:ともすさん
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お店に来たお客さんが、座れる椅子があり、住民はもちろん誰にでも気さくに話してくれる憩いの場は他にはない。
島内部門:よかおごじょさん
同じ景色でも、見え方感じ方が違う
作品の中で、これは「ないものはない」写真だ!と共感できるようなものはありましたでしょうか。
海士町noteスタッフの私は、島に来てから数カ月が経ちますが、作品の中には見たことのある景色が何枚かあり、同じ景色だとしても撮る人によって見え方・感じ方が違うのだなと実感させられました。また、まだまだ自分の知らない海士町があることを再発見できました!
私が特に「ないものはない」と感じた写真は、あっぴーさんのこちらの写真です。
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子どもの頃、夏休みに両親がハワイ諸島に連れて行ってくれたことがあり、そこには私の好きな風景がありました。大人になってから旅行したときにその好きな風景と似たような景色を見ると、何も考えず、楽しく、のんびりと過ごしていた幼少期を思い出し、戻りたいなぁと思うときがあります。このように思う理由は、日本にいながら海外にいるような場所が好きだからなのかもしれません。
私にとっての「ないものはない」とは、幼少期の懐かしい記憶をときどき思い出させてくれる、大切な言葉です。
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